太陽光発電所のO&M

太陽光発電所のO&Mは、大きく分けて①運転管理業務と、②保守点検管理業務に区分することができます。
運転管理業務は、太陽光発電所の売電量を最大化するために行う業務で、具体的には「発電量監視」「障害時の運転管理業務は、太陽光発電所の売電量を最大化するために行う業務で、具体的には「発電量監視」「障害時の復旧対応」の2つが主たる内容となります。
②保守点検管理業務は、太陽光発電所を構成する機器が、正常に運転できる状態を確保する業務で具体的には「定期点検」「サイト管理」の2つが主たる内容となります。
「サイト管理業務」の内、特に伐採・除草業務につきましては、発電量の減少やパネルの故障に直接影響いたしますので、最も優先すべきメンテナンスとなります。

          [サイト管理(伐採・除草)の重要性]

        ①日照の確保(雑草の影による発電量の損失回避)
        ②パネルのホットスポット化の回避
        ③小動物の棲みつき防止
        ④通路の確保
        ⑤漏電や火災の防止
        ⑥近隣住民・環境への配慮

   

[樹木による設備損壊]

[雑草による日照不足]

[雑草によるホットスポット]

  [その他の事例]
  [雑草繁茂]⇒[小動物(ネズミやヘビ)が生息]⇒[設備に侵入]⇒[設備トラブル]

*ホットスポット

 太陽光パネルの至近距離で雑草が影を作ると影が電気の抵抗となり、発熱します。
 ホットスポットとは、発電していない部分が抵抗となって発熱する現象です。

弊社が提案するサイト管理

 近年、メガソーラ太陽光発電所は、ゴルフ場の跡地などに建設されるケースが多く周囲は林地(雑木や竹林)に囲まれた立地にあります。
このため、建設時に日照上支障となる樹木の伐採を行い、開け広げられた場所にパネルを設置していることから、樹枝がパネル方向に伸びることになり、結果的にはパネル上に樹枝が掛かり、日照障害を発生させる恐れがあり、定期的な枝打ちが必要となります。
また、雑草については、ゴルフ場エリアの旧芝地を一部整地することから、雑草の繁茂が想定されます。 このため、定期的な除草が必要になると考えます。   

[支障木の状況]

樹木の性質上、日当たりの良い方向に枝葉が張り出します。
樹木の成長は、一般的には50cm~100cm/年と言われておりますので、パネル上に現状ない枝葉についても2年に一度程度の枝打ちが必要となると思われます。
一般的には、枝打ちの施工は高所作業車などを用いて行いますが、重機が入らない狭い場所での施工は対象木に昇木し、一本々枝打ちを行うことになります。

昇木伐採は、「特殊伐採」と言われ施工できる作業員は、限定されております。また、切り落とした枝葉がパネル上に落下しないよう、一本一本ロープをかけ慎重に降ろすと共にパネルには万一の落下に備え防護シートを施設致します。(部分的に発電停止となるため要相談)

弊社では、東京電力パワーグリッド株式会社様の送電線線下の枝打ち作業を請負っており、経験豊富な作業員が多数在籍しております。


[雑草の繁茂状況]

太陽光発電所での除草作業で施工上の注意事項は、仮払機による小石の飛散によるパネルの損傷やケーブルの電線管の損傷、更にはケーブルそのものを切断する(感電災害)などの事例があります。
弊社としては、一般的にパネル間の除草は乗車型の草刈機を使用し、パネル下については除草剤散布を行うことを推奨いたします。

また、発電所の外柵周辺や架台根本など細かな部分では、乗車型の草刈機ですと設備を損傷する恐れがあることから、仮払機(ナイロンカッター)を使用して施工致します。
更に安全対策として、パネルへのケーブル立ち上がり箇所は、事前に防護し損傷防止を図ります。

(パネル間除草)

(パネル下除草剤散布)

(ケーブル防護)