現場における作業安全を確保するための「あるべき姿」(不安全な行動抑止)に着目した、安全施策として「重点実施事項4項目」を作成致しました。「重点実施4項目」の目指すところは、
⓵作業責任者・作業員を問わず、一緒に仕事をしている仲間を災害から守る。
⓶作業責任者の仕事は、安全管理(指導)、作業管理(指導)、品質管理(指導)が本来業務であることを肝に銘じ、作業に当たる。
になります。
弊社では、今まで安全担当については工務部長との兼任で業務を進めてきたましたが、2021年4月から専任体制としています。
これは、従前とは違い東電さんも現場に出なくなってきていること、更に弊社においても工務部長との兼任体制では思うように現場パトロールに出ることができず、現場との意思疎通やコミュニケーションが取りづらい状況にあり、現場作業員から見ると誰も気にかけていてくれないのかなとか、現場に任せっぱなし的な思いが無きにしもあらずとの思いから、弊社のような小規模の会社では英断となりますが専任化の態勢を敷くことと致しました。
安全担当の職務としては、
1.安全に対する会社の理念と方針の伝道師となる
(1)安全が会社にとって何を意味するのか、期待する姿を明確に示し、全社員、全協力会社社員に周知徹底する
(2)会社の根幹にある「安全文化」を確立するためのリーダーシップを最大限発揮する
(3)失敗から学びそれを風化させないことの重要性を社内に根付かせる
2.現場との良好なコミュニケーションの維持
(1)現場の緊張感を維持するために、現場パトロールで会社の思いを伝え、出来るだけ多くの社員とコミュニケーション を図る(3回/週の安全パトロールを実施する)
(2)協力会社の社員が当社社員と同じ重要な役割を占めていることを認識し、会話や支援を積極的に行う
3.教 育
(1)安全教育に対して適切な資源(研修。資格取得など)を投入する
(2)第一線の管理者や担当者が現場に出られる時間や、Off-JTを受講できる時間を確保するために、無駄な事務作業など を改善させる
(3)安全に関する優秀な人材を育成する(後継者の育成)
[安全管理体制]
[2021年度実績]
昨年度の実績として、132回の安全パトロールを実施した。
また、東電さんの安全指示に基づく周知と、熱中症予防対策の実施状況を確認するためすべての協力会社を対象に12回の現場訪問を実施した。
[ヒヤリハット事例の収集]
昨年度の実績として、19件のヒヤリハット事例を収集した。
ヒヤリハット事例については、集約後各事業所の安全会議で周知徹底を図る。
二度と同じ過ちや失敗を繰り返さないためにも、過去の「過ち・失敗事例」を常に振り返り、再発防止策を頭に叩き込んで頂く意味から「東窓の掟」として集約しました。
現場でのTBM-KY時に、「東窓の掟」を繰り返し熟読して頂き、反復することで「掟」を体に叩き込むことを目的に2019年に社員向けにリリース致しました。
この度、協力会社さま向けにリニューアルし、全協力会社社員に配布することと致しました。
「安全はすべてに優先する」を徹底し、あらゆる災害の未然防止と安全文化の定着を図り「ゼロ災害」をめざします。
〇基本ルールを順守した安全行動の習慣化により「安全風土」の醸成をはかります。
〇全ての危険要因を排除し「危険ゼロ」を目指します。
おはよう御座います。本日の作業実施責任者を務めます●●です。
本日の作業は、■■変電所の除草(除草剤散布・剪定)作業になります。
作業員の方は、全員集合していますか?
①作業員全員の体調確認
初めに体調確認を行います。
・昨夜は十分な睡眠をとりましたか?
・体調はどうですか?
・飲酒をした方、お酒は残っていませんか?
・朝食はとりましたか?
②作業エリアの説明
それでは、これよりTBMを行います。
先ず本日の作業エリアを説明します。(敷地平面図で説明する)
変電所の運転状態ですが、全機器充電中です。(作業停止がある場合はここで説明)
何時ものことですが、仮払機や長尺物を頭の上以上に持ち上げると、場合によっては接触しなくても感電しますので、ここだけは十分注意して下さい。
③役割分担と担当業務
次に役割分担ですが、○○さんは□□エリアの除草(除草剤散布・剪定)作業を担当して下さい。
××さんは◆◆エリアの除草(除草剤散布・剪定)作業を担当して下さい。以下同じ
④熱中症予防
今日は、暑くなりそうなので(雨が降りそうなので・・・)十分注意して実施しましょう。
WBGT計では、今の暑さ指数は●●度です。
◆◆分を目安に休憩を取りますが、言われなくても休憩を取って頂いて結構です。
私の方に声をかけて下さい。
⑤ハチ対策
ハチの活動が活発になる季節です。
作業中にハチの飛来や巣を発見したら、直ぐに私の方に報告してください。
万一、ハチに刺された場合には、緊急薬品を持参していますので申し出てください。
⑥TBMの実施
それでは、TBMを実施します。TBMチェックカードを出して下さい。本日の作業は、除草作業ですので№●のカードを見て下さい。
本日の作業で、潜んでいる危険要因に該当するものはどれになりますか?
〇〇さん・・・・ ××さん・・・・ △△さん・・・・・そうですね。私も今出された危険要因があると思います。
この危険要因をつぶすための対策は、
①・・・・・・
②・・・・・・ になりますね。
本日の作業では、今皆さんとお話させて頂いた〇〇〇の対策を厳守し、作業しましょう。
ここまでの内容で、わからない点や確認したい点はありますか?
よろしいですか!
⑦KYの実施(現場確認編)
それでは、引続きKYを実施したいと思います。
先ず、全員で本日の作業エリアを確認します。
ピットの段差や露出している電線管、工事中の箇所の有無、くぼ地など、本日のこの現場特有な危険要因が潜んでいないか確認します。
私についてきて下さい。
現場確認時に「ここが危ない」と思うところがありましたら、何時でも発言して下さい。
危険要因を確認した箇所に左図のように表示を行う。
⑧KYの実施
現場確認ご苦労様でした。
では、皆さんと見てきた現場の危ないところと、対策を共有しましょう。
現場で危ないと感じたところは、この図面に残してあります。
結構、くぼ地や段差がありましたね。
〇○○さん・・・ ××さん・・・ ◆◆さん・・・
では、続いてどうしたらこれらの危険要因を排除できるか対策を出して皆で共有しましょう。
〇○○さん・・・ ××さん・・・ ◆◆さん・・・ そうですね。
本日の作業に当たっては、○○の対策と、××の対策、△△の対策を厳守し作業しましょう。
ここまでの内容で、わからない点や確認したい点はありますか?
よろしいですか! では、作業を開始します。
ご安全に!!
№ | 危 険 要 因 | 対 策 |
---|---|---|
1 | 仮払機操作時、小石を跳ねて飛散し目や頭に当たる。 | 保護具を着用すると共に、作業時は他の作業者と5m以上離れた位置で作業する。 |
2 | 仮払機操作時、小石を跳ねて歩行者や車に当たる。 | コンパネや防護ネットで、構外への飛散を防止する。 |
3 | 作業に夢中になり、段差に躓いて転倒する。 | 作業前に作業場所を確認し、段差や躓く原因になりそうな箇所には表示を行う。 |
4 | 高温・多湿の作業環境下で長時間作業すると熱中症になる。 | 暑さ指数(WGBT)で管理を行い、こまめな水分補給と塩分補給、そして休憩をとる。 |
5 | 睡眠不足や体調不良時に無理をして作業すると熱中症になる。 | 前日は十分な休憩をとり、TBM時体調確認を行い、体調不良者は従事させない。 |
6 | ハチの飛来や巣を確認したが、そのまま作業を実施し刺される。 | 作業前にハチの飛来や巣の有無を確認した場合には、作業を中止し駆除を依頼する。 |
7 | 仮払機を不用意に先端を上げ、充電部に接近し感電する。 | 仮払機や長尺物の取扱いについては、頭の上以上に持ち上げない。 |
8 | 集積した刈草を運搬するとき、潜んでいたヘビに噛まれる。 | 熊手などでヘビがいないことを確認した後、作業する。 |
9 | 法面の除草作業で、足を滑らし転倒・墜落する。 | 法面で踏ん張ることのできるスパイク付きの作業靴を着用する。 |
№ | 危 険 要 因 | 対 策 |
---|---|---|
1 | 高温・多湿の作業環境下で長時間作業すると熱中症になる。 | 暑さ指数(WGBT)で管理を行い、こまめな水分補給と塩分補給、そして休憩をとる。 |
2 | ハチの飛来や巣を確認したが、そのまま作業を実施し刺される。 | 作業前にハチの飛来や巣の有無を確認した場合には、作業を中止し駆除を依頼する。 |
3 | 自走車のスピードを出し過ぎて、設備に当たり損傷する。 | 自走車運転時は、周りに設備が無いことを確認し、スピードは人の歩く速度を厳守。 |
4 | 刈草をパッカー車へ入れる際、誤って作業員が巻き込まれる。 | 刈草をパッカー車へ入れる際は、事前に圧縮装置の停止を確認する。 |
5 | 切り株に衝突し、車ごと転倒する。 | 作業前に作業場所を確認し、切り株がある箇所には表示を行う。 |
6 | 集積した刈草を運搬するとき、潜んでいたヘビに噛まれる。 | 熊手などでヘビがいないことを確認した後、作業する。 |
7 | 構内移動時、ピットのレジコン板が割れて車ごと転倒する。 | レジコン板のピット蓋上は、走行しない。 |
№ | 危 険 要 因 | 対 策 |
---|---|---|
1 | 作業に夢中になり、段差に躓いて転倒する。 | 作業前に作業場所を確認し、段差や躓く原因になりそうな箇所には表示を行う。 |
2 | 散布用ノズルを不用意に先端を上げ、充電部に接近し感電する。 | 散布用のノズルの取扱いについては、常に下向きにし頭の上以上に持ち上げない。 |
3 | 高温・多湿の作業環境下で長時間作業すると熱中症になる。 | 暑さ指数(WGBT)で管理を行い、こまめな水分補給と塩分補給、そして休憩をとる。 |
4 | ノズル先が人に向き除草剤が飛散し、目や口に入る。 | 散布用のノズルの取扱いについては、常に下向きにし使用する。 |
5 | 除草剤の散布圧で小石や木の枝が舞上がり、人に当たる。 | ノズル先の方向は、常に人のいない方向へ向ける。 |
6 | ハチの飛来や巣を確認したが、そのまま作業を実施し刺される。 | 作業前にハチの飛来や巣の有無を確認した場合には、作業を中止し駆除を依頼する。 |
№ | 危 険 要 因 | 対 策 |
---|---|---|
1 | 脚立使用時、不安定な状態で使用し脚立が倒れ転倒する。 | 脚立は、常に水平になるように設置する。 |
2 | ハチの飛来や巣を確認したが、そのまま作業を実施し刺される。 | 作業前にハチの飛来や巣の有無を確認した場合には、作業を中止し駆除を依頼する。 |
3 | 高温・多湿の作業環境下で長時間作業すると熱中症になる。 | 暑さ指数(WGBT)で管理を行い、こまめな水分補給と塩分補給、そして休憩をとる。 |
4 | 剪定木をパッカー車へ入れる際、誤って作業員が巻き込まれる。 | 剪定木をパッカー車へ入れる際は、事前に圧縮装置の停止を確認する。 |
5 | 脚立が雨で濡れ、足が滑り転倒する。 | 脚立に上る前に、脚立の雨を拭き取り、足元に注意し慎重に作業を行う。 |